
物損事故では、(1)事故当時の車両の価格がどの程度評価されるか、(2)1日当たりの売上利益をいくらで算定するか、という点がポイントとなります。当事務所では、自営業者の実情をできるだけ反映した損害額の算定を受けられるよう、具体的かつ説得力のある主張立証を心がけています。
交差点を右折しようと信号待ちをしていた依頼者(運送業の男性)が、後続車に追突されたという事案。この事故により、依頼者の車は全損し、買い替えを余儀なくされましたが、幸い、依頼者は軽い頚部捻挫で済みました。

車両損害を請求する場合、いわゆる減価償却(資産価値の目減り)を考慮して、事故当時の車両評価額を計算しますが、この際、「法定耐用年数」というものが一つの基準として用いられています。これは、減価償却資産ごとに財務省が定めているもので、事故当時の使用年数がこの耐用年数に近ければ近いほど、車両の評価額は下がってしまうことになります。
しかし、本事例の依頼者のように、個人で運送業を営んでいるような零細事業者の場合は、法定耐用年数が到来したらすぐに買い替えるというケースはむしろ稀であり、なるべく修理して使い続けるのが通常だと思われます。そこで、当職は、法定耐用年数を超える使用を予定していたことを前提に損害額を主張したところ、裁判所はこれを認め、その結果、上記の表のような大幅な増額となりました。
休車損害とは、営業用車両が使用できなかった期間、得られなかった利益のことを言い、事故があった時の前年度の確定申告に基づく1年間の売上から1日当たりの売上を算出し、それに車両が使えなかった期間を乗じて計算します。
ここで問題となるのが、1日当たりの売上を算出するのに、経費をいくら控除すべきか、という点です。裁判上、売上総利益から控除されるべき経費としては、車が使用できなかったため休業した期間に支出を免れた経費(これを変動経費と言い、例えばガソリン代などが挙げられます)に限られ、駐車場代などといった、休業しているか否かにかかわらず支出を余儀なくされる経費(これを固定経費と言います)については控除すべきでないとされています。ところが、保険会社は、交渉段階では固定経費とされるべき項目についても控除し、1日当たりの売上金額を不当に低く見積もってくることが多く、結果として保険会社の提示金額は極めて低水準なものとなっているのです。
当事務所では、交通事故事件に関しては、事故態様が複雑で調査が必要であるなどといった特別な事情がない限り、受任に際し、着手金をいただいておりません(但し、切手代や訴訟提起の際にかかる裁判所への収入印紙代といった実費は別途必要になります)。他方、報酬については、依頼者ご本人が最初に保険会社から提示を受けた金額と、弁護士が受任し、交渉あるいは裁判によって最終的に得られた金額の差額(=増額分)の50%をいただいておりますが、弁護士費用を差し引いた金額と保険会社の当初提示金額とを比べれば、弁護士に依頼した方が得であることは明らかと言えます。
これまでは、弁護士は敷居が高い、あるいは、弁護士に依頼した方が、自分で保険会社と交渉するよりもかえって費用がかかり損してしまうのではないかと心配されている被害者の方も多かったのではないでしょうか。しかし、当事務所では、賠償金額が増額できるかどうかのリスクを弁護士が負うことにより、交通事故に遭われ、経済的にも精神的にも苦しい状況の被害者の方の負担を極力抑えるよう努力しております。
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